2011年8月30日火曜日

「墨工最速伝説」と「コルナゴおじさん」

この高校生の後ろを走るのは2度目だった。
確か2日前にも彼の後ろを走った。
はっきりと覚えていた。彼のadidasのバックの底には、こう書いてある。
「墨工最速伝説」
高校生の男子は、もちろん墨田工業高校の生徒なのだろう。
そして彼の駆る自転車はピナレロのFP2だった。

http://www.riogrande.co.jp/pinarello_opera/より
自分の高校時代を思い返すと、考えられないほどの高級車だ。
若きローディは、そのバイクで伝説となっているらしい。
ならば「最速伝説」の走りを見せてもらおうじゃないか。

まずスタートダッシュが鋭い。
スペシャライズドのシューズを履いていた。これまた素晴らしい道具だ。
http://s7d5.scene7.com/is/image/Specialized/より
さすがに若いエンジンは、信号待ちダッシュが速い。
こちらはビンディングシューズではないこともあり、置いていかれてしまう。
しかし加速すると30キロ程度のスピードで安全に注意しながら走っているようだ。
伝説の走りは公道では見せないらしい。
でも、橋に差し掛かる坂道で、ダンシングせずに登っていく姿は、彼の強脚を物語っていた。

新大橋通りに出たところで右折するため、彼の後ろ姿を見送った。
1つだけアドバイスしたいのだが、どうかヘルメットを着けてほしい。
若い彼の未来に無限の可能性が拡がっている。その可能性を狭くするような自転車事故に気をつけてほしい。「最速伝説」は安全と共にあるはずだ。
若者よ!
ヘルメットをかぶろうじゃないか!

彼を見送ると、「コルナゴおじさん」が現れた。
ちょと古いタイプのコルナゴをレーパンではない、短パンジャージで乗っていた。
上級者の「コルおじ」、片手でサドルを持って後輪を持ち上げると、ペダルを蹴って、その場でシフトチェンジしていた。カッコいい。
そして信号が青になり、スタート。
すると、ダンシングしながら回す、回す!
ケイデンス100rpmは回っているだろう。
回すのはいいのだけど、加速が遅い。
早くシフトアップしてくれ、と伝えたいのだが、これもトレーニングなのかもしれないと思いなおし、お付き合いして、こちらもクランクをシャカリキに回した。

・・・すると、後ろから走ってきたマウンテンバイクに、「コルおじ」もろともゴボウ抜きにされた。